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「はらぺこあおむし」のエリック・カール展 色の魔術師の技法に魅了される

エリックカール展

ベストセラーの絵本『はらぺこあおむし』の作者として知られている、アメリカ人の絵本作家エリック・カールさんの「エリック・カール展 The Art of Eric Carle」が世田谷美術館で開催されていたので公園散策をかねて立ち寄りました。

世田谷美術館は緑豊かな砧公園の一角にある、素敵な美術館。
定期的にチェックしてはよさげな展示会があると必ず訪れているお気に入りの美術館のひとつです。

エリック・カール展開催 絵本とともに歩んだ道

今回の展覧会「エリック・カール展 The Art of Eric Carle」では、カールの絵本原画を含む約160展もの作品を展示
もちろん代表作である絵本「はらぺこあおむし」をはじめ、代表的な作品の原画を実際にみることができるので、ファンにとってはたまらない貴重な機会です。

展示会は2部構成になっていて、第1部では「エリック・カールの世界」として「動物たちと自然」、「旅」、「昔話とファンタジ-」、「家族」の4つのテーマで紹介。
シンプルななかにも繊細なコラージュの世界が展開します。

第2部では「エリック・カールの物語」として、カールの作家としての人生を、彼が影響を受けたフランツ・マルク、パウル・クレー、アンリ・マティス、そして絵本作家レオ・レオニとの交流とともに振り返ります。

現在は世田谷美術館での展示ですが、閉幕後は国内で巡回開催される予定とのこと。
最寄りの方は色の魔術師と称されるエリック・カールの原画ならではの彩色の美しさに触れてみてはいかがでしょうか?

エリック・カール展 The Art of Eric Carle
公式サイト:エリック・カール展
会期:2017年4月22日(土)〜7月2日(日)
会場:世田谷美術館(世田谷区砧公園)
住所:東京都世田谷区砧公園1-2
TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
オススメ度:★★★★★
※東京会場が閉幕後は、美術館「えき」KYOTO、岩手県立美術館や、いわき市立美術館など国内で巡回開催を予定。

色の魔術師エリック・カールとは

エリックカールは、色を塗った紙を切り抜いて、貼り付けていくコラージュ技法をつかった作風で知られています。
手掛けた絵本は40冊以上にのぼり、39か国語に翻訳され、発行部数は2,500万部をこえています。

「色の魔術師」と呼ばれるだけに、そのどれもが美しい色彩をたくみに活かした作品で、特に原画の表面からは大胆で鮮やかな色使いやそのリアルな筆さばきを感じとることができます。

またエリック・カールさんは親日家で知られています。
それもそのはず、彼の代表作「はらぺこあおむし」の出版には日本の出版社の力添えがあったからなのです。
『はらぺこあおむし』のデザインは特徴的で、あおむしが食べたような「穴」が各ページにあいています。
しかし、当時のアメリカでは子供向けの絵本にそういった加工をすると採算がとれないとして実現不可能でした。
そこで日本の出版社が協力を申し出たことで、日本で印刷・製本されることになり、ついに世に出ることとなったのです。

<エリック・カール経歴>

1929年、アメリカのニューヨーク州の町シラキュースでドイツ人の両親のもとに生まれる。
6歳の時、家族と共にドイツに移住。16歳でシュトゥットガルト州立芸術アカデミーに入学し、グラフィック・デザインを学ぶ。
卒業後、ポスターを手がけるなどドイツでの活動を経て、1952年にニューヨークに渡り、レオ・レオニとの出会いをきっかけに、ニューヨーク・タイムズのグラフィック・デザイナーとして働き始める。
フリーランスのグラフィック・デザイナーとして働いていたとき、ビル・マーチンの子ども向けテキスト用に挿絵を頼まれたことがきっかけで、絵本作家の道を歩み始める。
グラフィックデザイナーとして活躍後、1968年に『1、2、3どうぶつえんへ』を発表し、ボローニャ国際児童図書展グラフィック大賞を受賞。
以来、世界的な絵本作家として創作を続ける。
代表作に『はらぺこあおむし』『パパ、お 月さまとって!』『だんまりこおろぎ』など多数。
2003年ローラ・インガルス・ワイルダー賞受賞。

サイト Eric Carle’s Blog

エリックカールさん

エリック・カールの厳選おすすめ絵本5冊

エリック・カールは実に40冊以上の絵本を手掛けていて、そのどれもが鮮やかな色どりで魅了される絵本です。
彼の絵本は、「美しい色彩」、「読めるおもちゃ」、「さわる絵本」の3つの切り口から制作されています。
今回はその中から個人的に大好きな絵本でオススメの5冊選んでみました。

1.『はらぺこあおむし』(原題: The Very Hungry Caterpillar)1969年

1969年に初版が発売されて以来、私たち世代をはじめ子供たちにも広く知られている、世界的なベストセラー『はらぺこあおむし』。
『はらぺこあおむし』にはいくつかのバリエーションがあり、見た目のインパクトではビックブック版が迫力満点ですが、定番のボードブック版は価格も手軽で、サイズもコンパクト、丈夫な厚紙でできているので子供にもめくりやすく、外出時にも気軽に持ち出せるのでオススメです。

<お話し>

日曜日の朝にたまごからかえったあおむしはおなかがぺこぺこ。食べるものを探し始めます。
月曜日にはりんごをひとつ、火曜日には梨をふたつ… 
食べても食べてもはらぺこのあおむしは土曜日には食べ過ぎておなかを壊してしまいます。
あおむしはすっかりふとっちょになり、さなぎへと変化します。そしてとうとう、きれいなちょうちょに変身したのでした。

物語はこのようにシンプルで、日曜日に生まれた”はらぺこあおむし”が、食べ物を探し求めて出かけます。
曜日を重ねるごとに食べる数も増えていくストーリー構成は、曜日や数を絵本を通して自然と学ぶことができます。

また美しい色彩、丸く穴があいているので子供の興味をそそる作りになっていて、完成度の高い絵本です。
ぜひお子さまのファーストブックとしてもおすすめします。

2.『パパ、お月さまとって!』(原題:Papa、 Please Get the Moon for Me)1986年

従来の絵本の大きさの制限をこえた仕掛けがたくさん盛り込まれている斬新な絵本です。
話を展開するにしたがって、縦に横にページを広げることによって物語が進展します。

「ながーいながいはしご」は横4ページ、「たかーい山」は縦に2ページ、「大きなお月さま」は縦横4ページと、そのスケールの大きさは衝撃的です。
そして、カールのお得意の色鮮やかでダイナミックな絵もあいまって、子供も目がくぎづけになること間違いなしの作品となっています。

<お話し>

ある晩、モニカは、お月さまがとても近くに見えて、お月様と遊びたくなりました。お月さまの方へ手をいっぱいに伸ばしてみますが、お月さまには届きません。モニカは言います。「パパ、お月さまとって!」
そこでパパは、ながーいながいはしごを持ってきて、たかーいたかい山のてっぺんにはしごを立ててお月さまへとのぼっていきます。
パパはお月さまを持って帰ろうとしますが、少し大きすぎます。お月さまはだんだん小さくなるので、ちょうどよい大きさになったら持って帰ることにします。そしてお月さまはだんだん小さく、小さくなり、モニカはお月さまと遊ぶことができました。モニカと遊びながらも、お月さまはさらに小さくなって...

3.『できるかな?―あたまからつまさきまで』(原題:From Head to Toe)1997年

ペンギン、きりん、わに、さる、象、ゴリラなど絵本の中にでてくる動物たちの動きにあわせて、とんだり跳ねたり一緒に体を動かす、まねっこ遊びの絵本です。
別売のCD「エリック・カール絵本うた」に収録されている歌とあわせるとさらに楽しいこと間違いなし。

こちらのCDには『できるかな?』だけではなく、『はらぺこあおむし』も収録されているのでお得です。

歌バージョンの『できるかな?―あたまからつまさきまで』は参考までに下に動画を紹介しておきます。
確かに音楽ものりのりで自然と体を動かしたくなるでしょ?

4.『だんまり こおろぎ』 (原題:The Very Quiet Cricket)1990年

ローラ・インガルス・ワイルダー賞(2003)を受賞した、絵本から音がきこえる画期的な仕掛けがある作品。

生まれたばかりのこおろぎぼうやは、仲間たちに出会いあいさつしようと小さな羽根をこすりますが、音が出ません。
少しずつ成長して、最後にこおろぎの女の子と出会ったそのとき・・・。
物語のラストにはこおろぎの音色が奏でる美しいボードブック版がオススメです。

<お話し>

ぽかぽか暖かいある日に、こおろぎのぼうやが生まれました。
大きなこおろぎが羽根をこすってありさつします。「ころころ・りりり・・・」
こおろぎぼうやもあいさつしようと小さな羽根をこすりますが、音が出ません。
こおろぎぼうやは、次々にいろんな虫たちと出会います。ばった、かまきり、いもむし、せみ・・・
みんながこおろぎぼうやにあいさつしてくれるので、こおろぎぼうやも小さな羽根をこすりますが、やっぱり音が出ません。
そしてこおろぎぼうやは仲間のおんなのこを見つけました。
そのこにあいさつしようと思ったこおろぎぼうやが、もう一度羽根をこすると・・・

5.『えを かく かく かく』(原題:The Artist Who Painted a Blue Horse)2014年

展示会でもそのカラフルな色使いに圧倒された青い馬が表紙の作品が『えを かく かく かく』です。

登場する動物たちは、青い馬や赤いわに、黄色いうし等、見たことのない色ばかり。
でも絵を描くことには決まりなんてないのです。

実はこの絵本の誕生にはこんなエピソードがあります。
エリック・カールが子どもだったころ、住んでいたドイツではナチス政権が人々の生活をコントロールしていました。
ある日、カール少年が自転車に乗って美術の先生の家にいくと、いつもカールの絵をほめてくれる先生が、こっそり、当時政権に「堕落した美術」として見ることを禁止されていたフランツ・マルクの絵を見せてくれます。
マルクは1880年生まれ、第一次世界大戦で亡くなるまで、青いうまや黄色いうしなどカラフルな動物たちを描き、色にひそんでいる意味までも伝えようとした芸術家でした。
カール少年は後にマルクの絵から多大な影響を受けることになり、生まれたのがこの『えを かく かく かく』です。

「自分だけの絵を自由に描きたい!」という作者の強い想いが、絵本全体にみなぎっているエネルギーを感じる作品ですね。

<お話し>

まちがった色なんてない。自由な色でかいていい
絵筆をもった男の子がかくのは……とっても青い馬。赤いわにや黄色い牛などカラフルな動物たちがあらわれる、迫力いっぱいの絵本。
この絵本は作者エリック・カールが、ドイツ表現主義の画家フランツ・マルクの絵に触発されてかいた絵本です。
マルクは、青い馬、黄色い牛など、動物たちを大胆な色づかいでえがいた画家でしたが、第一次世界大戦で亡くなってしまいます。
カールは、ドイツにいた12歳のとき、美術の先生からマルクの絵を見せてもらい、その自由でのびのびした絵に影響を受けました。
迫力満点の色あざやかな本書には、絵をかく子どもたちへのカールの思いがこめられています。

―「まちがった色なんてない」「線からはみだしたっていい」「自由にかいて楽しもう!」

番外編 『エリック・カールのイソップものがたり』(原題:Aesop’s Fables by Eric Carle)2017年

展覧会が開催されることにあわせて出版された新作がこちら。
タイトル通り、有名なイソップものがたりをカールならではの味付けで独自のお話しに仕立てているところがポイント。
見開きごとに、イソップのおはなしがひとつずつ入っている大判絵本となっています。

ライオンとネズミ、オオカミとイヌ、キツネとツル、ネコとネズミ、サルとキツネ、ウサギとカメ、オオカミとヒツジ、カエルとウシ、カラスとクジャク、キツネとカラス、アリとキリギリスの全11話構成。

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この記事を書いたのは

dalahast_shikaku2

dalahast(ダーラヘスト; @dalahast_jp)です。ほぼ週末限定の趣味のお料理以外に日々の暮らしのなかで興味をもったこと等を 気の向くままに徒然に綴っています。
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